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繋がらないワタシ

武田綾乃『馬鹿者の恋』について

『馬鹿者の恋』は2022年春に実業之日本社から発売予定の百合小説アンソロジーに掲載される予定の作品であり、2021年11月17日発行の『THE FORWARD(Vol.1)』に掲載されている、武田綾乃の新作短編だ。 THE FORWARD Vol.1 (ブルーガイド・グラフィック) 実業…

『コールミー・バイ・ノーネーム』、証明というバズーカ

斜線堂有紀の百合長編 『コールミー・バイ・ノーネーム』読みましたので感想を認めます。 【あらすじ】 良次愛は、深夜のゴミ捨て場に捨てられていた美しく奔放で掴みどころのない女、古橋琴葉と出会う。たちまち琴葉の魅力に囚われる愛だったが、友達になる…

『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』、実弾とバズーカ

バズーカ、バズーカ言っているので実弾とロリポップの本書を読みました。 あらすじ その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。 見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。 あたし=中学生の山田なぎさは、子供という境遇に絶望し、 一刻も早く…

『少女庭園』、創作活動とバズーカ

一言で言うと本書は奇書だ。 『少女庭園』は前半が「少女庭園」後半は「少女庭園補遺」という二部構成になっており、卒業式の日講堂に向かっていたはずが気が付くと石壁の部屋に閉じ込められていた その部屋には二枚の扉があり、唯一開くほうの扉に以下が書…

   『娘役』、片桐とバズーカ

宝塚歌劇団における”娘役”に焦点をあてた宝塚小説第二弾 宝塚ファンのヤクザをエッセンスに、宝塚歌劇団における娘役を描く この作品で魅力は何といっても、娘役ほたる視点から語られる娘役の苦労とそんなほたるが抱く憧れの先輩薔薇木への想いだ。 前作『男…

『夢の国から目覚めても』、ゆゆゆりとバズーカ

TLでブログに感想を認めたものが回ってきて、それに感想を書くしかなかった(意訳)とあったので購入し読むに至ります。 本作は百合同人作家の有希と由香、2人の関係性の変化を描いた作品だ。前半はレズビアンである有希視点で、ヘテロセクシュアルである同…

COCOON ジュリオについての備忘録

1.初めに 2019/6/4大阪サンケイホールブリーゼにて、COCOON月の翳りを観劇してきました。 星一つもライヴュで観ていまして。 内容的にもウルを軸として繭期の不安定さと美しさ、そんな多感な時期に悩める若きヴァンプ達と個人的に大変満足のいくものでした。…